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Jは祭りだ、共に生きよう

「加藤シゲアキさんと映画」について書きとめていくブログです

ピングレと映画の夢想雑談

映画『ピンクとグレー』の作中には、学園ドラマ、ラブストーリー、など多くの劇中劇が登場しますが、その中でひときわ目を引く作品が、白木蓮吾映画主演作『太陽だけが知っている』です。
この映画は、『凶悪』『ロストパラダイス・イン・トーキョー』でおなじみの白石和彌監督による作品なんですよね。
白石監督がカメオ出演しているのを観たとき、
白石和彌×白木蓮吾!? 『太陽だけが知っている』ということは『太陽が知っている』にオマージュを捧げた作品的なこと!? その映画めちゃくちゃ観たい!」
と非常に沸き立ちました。
白石和彌×白木蓮吾×アラン・ドロン

刊行当時、小説『ピンクとグレー』を読み、映画『太陽がいっぱい』に思いを馳せた方は多かったことと思います。
友人に対する、愛情、憎悪、嫉妬、そして同一化。それらが『ピンクとグレー』の世界にも通底するテーマだったからです。
原作小説よりも映画のほうが、ごっち→りばちゃんの想いが薄く、りばちゃん→ごっちの憧憬が濃くなっているあたり、より『太陽がいっぱい』『リプリー』の色が強くなっています。

そして『太陽がいっぱい』の同キャストが再度タッグを組んだ作品が、『太陽が知っている』という、ひと夏のバカンスに起きた2組の男女の愛憎劇です。
精神を病み、友人への嫉妬心と対抗心に燃え、その友人を殺害するに至ってしまう男ジャン・ポール(アラン・ドロン)。
当時、アラン・ドロンは現実世界でも殺害事件の犯人ではないかと疑惑の目を向けられていたのだとか。そのアラン・ドロンが犯罪映画の主人公を演じることが、リアリティをより際立たせていたそうです。
『ピンクとグレー』の構造を考えると、そのあたりも当てはまる部分があるように思われ、さらに興味をそそります。そういえばジャン・ポールも作家でしたね。

『太陽が知っている』は、主人公、主人公の友人、その友人の娘、主人公の恋人、という四つ巴なので、演じるには白木蓮吾は若すぎるため、改変が必要です。ジェーン・バーキンの役を娘ではなく妹という設定にしましょうか。
この作品でなら、映画『ピンクとグレー』にはなかった「友人の死体の服を脱がせる」シーンが観られるかもしれません。
物語の起伏に欠け、映画としての面白みの多い作品かと言われると難しいところですが、そこは白石和彌監督ならば、きっと面白く調理してくれているに違いありません。

まあそもそも、『太陽だけが知っている』というタイトルは観客に『太陽がいっぱい』を連想させたいがための1アイテムであって、本当に『太陽が知っている』に準拠した映画なのかは、『ピンクとグレー』的にはどうでも良いことなんですけれども。
ただの私の勝手な空想です。でも釜山国際映画祭で初めて観たときからずっとこの話がしたかったんだ!

空想ついでに、もう白木蓮吾という枠を超えて、『太陽が知っている』のアラン・ドロンを中島裕翔さん、モーリス・ロネ菅田将暉さんが演じて白石監督がメガホンをとる、という映画が観てみたい。恋愛要素は抑え目にして。
中島さんが菅田さんをプールに沈めるシーンなんてとくに期待が高まります。『凶悪』の酒を呑ませまくるあたりのようにドカンといってほしいです。観たい。

映画としては『太陽がいっぱい』のほうがずっとおもしろいので、この二人で『太陽がいっぱい』も良いですね。
トム・リプリーアラン・ドロン)のあの物言いたげな美しい儚さ、中島さんにぴったり。
身勝手に中島裕翔さんを虐げる菅田将暉さん。菅田将暉さんの服を着てその姿を映した鏡の中の自分に口づけをする中島裕翔さん。最高かな。

もっと踏み込んで言ってしまえば、白石監督の『ピンクとグレー』も観てみたい。
りばちゃんとごっちのあいだに流れる感情をもっとクローズアップして、もっと人間味のある、生々しい映画になっただろうなあとか良く夢想してます。でも白石監督でもやっぱりサリーの存在は抑え目にしてほしいな。


そういえば、主題歌にアジカンさんを選んだ理由は、豊田利晃監督×「君という花」MVがきっかけだそうですね。
このMVを編集しているときにアジカンを知り、アジカンと仕事ができることを羨ましく思っていたのだとか。

ASIAN KUNG-FU GENERATION「Right Now」発売記念特集 後藤正文×山田貴洋×行定勲鼎談 (1/3) - 音楽ナタリー Power Push

この対談を読んで、行定さん×アジカンじゃなくて、豊田監督×ART SCHOOLというピンクとグレーの世界もあったのでは、なんて飛躍したことを想像したりしました。
豊田監督の『ピンクとグレー』。すごくりばちゃんとごっちの愛憎を念入りに描いてくれそう。観たい。


なんだか居酒屋での雑談のような感じになってきましたが、
ブラック・スワン』の、ナタリー・ポートマンを中島裕翔さん、ミラ・クニス菅田将暉さんみたいな映画もいいなあ。中島さんバレリーノだし。
と思ったけれど、私『ブラック・スワン』好きじゃないんでした。

小説『ピンクとグレー』を書くにあたり加藤さんが参考にしたという映画『シングルマン』の、ニコラス・ホルトのような役をやる中島裕翔さんもいいんじゃないかな。
なにせ菅田さんいわく「間違って人間として生まれてきた天使」ですから、天使のような役がぴったり。

菅田将暉が中島裕翔を絶賛「人間として産まれた天使」 | ニュースウォーカー

中島裕翔さんが任意のコリン・ファースのもとに舞い降りるのが観たいし、トム・フォードに中島裕翔さんと菅田将暉さんを撮って欲しい。

いや、菅田さんが大ファンだというグザヴィエ・ドランがいいかも。
『胸騒ぎの恋人』の、ドランの役を中島さん、モニカ・ショクリを夏帆さん、ニールス・シュナイダーを菅田さんとかいいんじゃないかな。観たい。こういうの観たい。
いつかまた中島さんと菅田さんが共演することがあれば、ぜひドランに撮って欲しいです。本気です。

撮影当時21歳だった二人。15年後、36歳くらいになった二人が再度組んでくれないかなと今から楽しみです。
今度は、自由奔放な中島さんとそれに振り回される菅田さんとか、イメージとは逆の役でもおもしろそう。

ちょうどいいことにネタがひとつ世に放たれているのですが、「この二人で映画化する小説を書くなら?」と聞かれた原作者の加藤シゲアキさんが
「(菅田さんと)裕翔が二人で一つの役をやるのが面白いかも。自分がどんどん分裂していくような」(TVぴあ 2016年1月13日号)
と仰っていたんです。これは観たい。
その映画今すぐ観たい。先生今すぐその新作書いてください。

菅田さんは中島さんを「天使」と、中島さんは菅田さんを「モンスター」と良く表現しているので、加藤先生が提示したこの役柄はぴったりなんじゃないでしょうか。

こう思うとやっぱり、中島裕翔さん&菅田将暉さんというコンビを生んだだけでも、映画『ピンクとグレー』は最高に価値があるのかもしれない。
夢が広がるなあ。

 



2015年1月の製作発表から逐一情報を追っていた私たちは、1月と9月のプレス発表の差からネタバレを察知してしまったわけですが、9月の一報を聞き、ネタバレを察知したことをネタバレしないように精一杯気を付けたツイートがこれ。


便利な言葉ですね、『太陽がいっぱい』。